2025年9月7日
大日本市に出展しました

2025/9/3~5に開催された中川政七商店さん主催の大日本市に出展してきました。
東京での展示会は初めてです。
家族経営で小さい町工場(人不足)なので、何日も展示会に出る&東京で費用もかかるというハードル。
ずっと諦めていましたが、子供も大きくなりお許しが出た為、えいやっと思い切って行ってきました。
結果、むっちゃ良かったです。今日はそのまとめをば。
出展前サポートが素晴らしかった
展示会前に「目標値(名刺交換や受注件数、売上目標)設定」、「広報・PR講座」、「接客・ディスプレイ講座」などがあり、出展概要の説明以外に何度かオンライン説明会(という名の講座)がありました。
もともと中川政七さんは「日本の工芸を元気にする」というビジョンを掲げておられるのは有名ですよね。
この展示会は、工芸だけでなくモノづくりを行う私たちのような小さな会社に対して、不慣れな展示会出展でもきっちりビジョンを伝え、最大限展示会を活用し、強いてはきっちり受注につなげられるように全面的にサポートしてくれているように感じました。
広報と接客のノウハウ
私が良かったと感じたのは、広報講座と接客講座でした。
広報講座は、なんと中川政七商店さんのインスタリニューアルについてのお話で、そこまで教えちゃっていいんですか?というぐらい太っ腹な内容でした。お金払っても良かったぐらい。
なぜここまで開示できるのかなと思ったのですが、めっちゃ美味しい中華屋の知り合いが、レシピ全然教えるけど、作れるもんなら作ってみ?と言っていたのを思い出しました。真似は出来ても(できるか!)本物になるにはかなり修行が必要ですね!
接客講座は、お客様の印象に残る声かけの方法や、話す内容(テーマ)についてレクチャーしてくれるといった内容で、終わってみれば、お客様達の反応が講座で習った通りでびっくりしました。
他にも、展示については事前にやることを報告しないといけなかったりします。どうしても小さな会社は目の前の仕事に追われてしまう人が多いと思います。
展示についての事前報告は、そんな私たちでもいい商談が出来るように導いてくれていたのだなと、終わってみて本当に感謝でした。
今回、金平糖の食べ比べをしながら接客をしましたが、反応がとても良く、このサポートが無ければ面倒くさがってやっていなかったと思いますw
他にも会期途中で人の流れが来るように(私たちのエリアがどんずまりで人が来にくかった)工夫してくれたり、声掛けしてくれたり。なんでほかの会社にここまでしてくれるんやぁっていうぐらいのホスピタリティでした。

出展者さんもよい
となりのブースの方とめちゃ仲良くなりました。また会いたい!
休憩途中も、ほかの人がクッキーくれたり、あと少しなのでがんばりましょうねって声かけてくれたり、いい人しかおらん?っていう展示会で、新大阪に着いた時、何故かさびしかったです(笑)
お客さんもよい
出展したのは「金平堂」ブランドだったのですが、これまで大阪で催事出展や展示会で言われたことは、「砂糖のかたまりやのにこんな高いの!」とか、「このマッチ箱のままデザインをうちのロゴにしてくれない?」とか、苦労して作り上げた商品やデザインを理解してくれないお客様がとても多く、もう展示会やめとこかな…と思うぐらいへこむことが多かったんです。
でも大日本市に来るお客様はみなさん、なぜマッチ箱の大きさなのか、なぜこの素材なのか、後継ぎであること、金平糖の製造会社が減っていること、などなどとても興味を持って聞いていただける方ばかりでした。
中でもD通のかわいい女性は、何の説明もしていないうちから、「大人が楽しめる金平糖ですね」と言ってくれて、私、これから今それ言うつもりなのに、もう分かってくれたのぉ!!!!!と、まじで涙出そうになって、こらえながら接客していました。
これまで、金平堂は東京の感度が高い人の方が合っているんじゃないですか?と何度か言われていました。個人的に「感度が高い」という表現が好きではなかったので、あまりピンと来ていなかったのですが、商品の背景を理解する力が高いという意味なのだなと、初めて理解出来ました。
気づき
以下は備忘録として、今後の展示会や商品開発に活かしたいなと思っていることです。
響いた説明
・大人は金平糖を沢山食べないので、1日5g×3日で無くなる想定にした結果小さいマッチ箱になったこと
・金平糖製造会社は日本に9社ぐらいだが大阪に4社残っていて実は産地であること
・製法が全く同じなのに食感が違うこと
・原材料はてん菜含蜜糖と抹茶だけであること
ニーズ
・無添加にこだわっている店は天然着色料も厳しい
→食品素材で色がつけられるようにするのが理想
・ほうじ茶と抹茶だけでは彩りが寂しい
→次の新商品のフレーバーは色味の出る無添加がよいかも
・紙袋は大事
・大袋を出す場合、まずは小箱と共に置いてもらえそう
・店でも食べ比べがしたい
出店前の私へ
・ブランドは1つに絞って正解。バイヤーさんは時間が無い中沢山の情報を仕入れるので、情報は絞る。
・ディスプレイは壁につけて確認してはダメ。実演ブース(壁が無い状態)と同じように確認する。机の上に高さを出したディスプレイにしましょう。
・遠くから見て何屋か分かるようにしよう。
・当日販売は1日30個でも足りません。
最後に
出展前は、工芸のバイヤーさんが多いだろうから食品はあんまりかな?とか、宿泊と新幹線代が高いよぉーとか思っていましたが、不安を吹き飛ばす程にお客様と繋がれそうで、なんであんなに迷っていたのかと思う程でした。
事前準備も2人体制で行くのもなかなか大変でしたが、出口に人気投票というのがあって、一番心に残ったブランドにシールを1枚貼ってくれるボードがあるのですが、特に促したりしていないにも関わらず(何人かお声がけはしましたが)、2日目に101ブランド中5位(!)に食い込めたのもすごいうれしかったです。
来週から、繋がれたお客様に連絡を取りつつ納品も行いますので、どこかでお目にかかれる機会が増えるように引き続きがんばっていきますねー。
年内に新商品もでるよ!